1996年、今から14年前に神戸・岡本でデザインした和食店「まご八」である。
設計・施工・グラフィック、テーブルコーディネートから食器に至るまで、トータルプロデュースさせて戴いた。 14.5坪の空間に効率的な厨房と席数30以上というオーナーの要望に、頭を抱えた記憶がある。 オーナーにとっても初めての本格和食店と言うことで、京都のデザイナーを探されていた。 神戸から京都まで何度も足を運ばれた中、我々に白羽の矢が立った。 そんな想いに応えるべく、スタッフ全員が力を注いだ仕事でもあった。 店舗入り口の上に設けた照明器具は、当事務所の近くにある山から枝を拾ってきて(勿論、山の持ち主の許可を貰った上)、 ランダムに編み込み、W1200程の大きな卵型のシェードを作ったり、陶芸家を探しに信楽まで行った。 スタッフ全員が自分のお店だという意識で頑張ったカタチでもある。 そんな「まご八」もリーマンショック以降の不況と、外食産業に大打撃を与えた食肉系インフルエンザのダブルパンチを受け、 昨年6月に閉店された。 「カタチあるものイツカは・・・」と言うが、寂しい限りである。 しかし、「まご八」は無くなった訳ではない。 場所をJR摂津本山駅前に変えて、奥様と二人三脚で新「まご八」をオープンされた。 有難い事に再び設計を任された。再出発であるが故に、かなり厳しい予算ではあったが、 人生の再スタートのお手伝いが出来たので、感無量である。 新「まご八」はテナントビルの地階にあり、12坪程の隠れ家的な居酒屋となった。 施工はオーナーの友人で、兵庫区の㈱東洋工業さんに依頼された。 無理難題な図面を嫌がらず、本当に良いカタチにして頂き感謝している。 末永く付合いたい工務店がまた一つ増えた事も非常に嬉しい。 多くの人の技術と思いやりが、新しい「まご八」のオモテナシノカタチとなり、お客様に運ばれて行く。 「まご八」 ぐるなび ㈱東洋工業 写真は旧「まご八」
by fit-k2
| 2010-07-12 17:54
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